【実体験】営業のやりがいとは?「辞めたい」と泣いていた私が、人生の可能性に気づけた理由

はじめに:かつての私も「営業なんて辞めたい」と毎日泣いていました
「また数字のこと言われる…」
「お客様に会うのが怖い…」
毎朝、重たい体を引きずって満員電車に乗り込み、会社のデスクに着く頃にはもう胃がキリキリと痛む。 パソコンを開けば、達成率を示す冷たいグラフが、まるで私を責めているように見えました。
こんにちは、美咲詩乃です。
今でこそ、営業コンサルタントとして独立し、こうして情報を発信する立場になりましたが、ほんの数年前の私は、まさに冒頭のような毎日を送っていました。 お客様に頭を下げ、時には理不尽な言葉を投げつけられ、それでも「お願いします」と繰り返す日々。
夜、一人暮らしの部屋に帰っては「営業 辞めたい」「営業 つらい」とスマホで検索し、同じように悩む人の記事を読んで少しだけ安心する。 でも、朝になればまた絶望的な気持ちで家を出る…そんな出口のないループの中にいました。
当時の私にとって、営業は「やりがい」なんて言葉とは最も遠い、ただただ苦しいだけの仕事でした。
しかし、そんなドン底の状態から、このサイトの監修者でもある当時の上司・筒井さんからの教えや、自分なりの試行錯誤を重ねた結果、私は営業という仕事の「本当の面白さ」と「計り知れない価値」に気づくことができたのです。
営業は確かに厳しい仕事です。でも、もしあなたが今、当時の私と同じように「もう限界だ」「何のために働いているんだろう」と感じているなら、この記事をもう少しだけ読み進めてみてください。
この記事では、私が実際に悩み、苦しみ、そして**「営業の本当のやりがい」**を見つけ出すまでの全プロセスを、具体的な体験談を交えながら正直にお話しします。
多くの人が誤解している、営業の「やりがい」
多くの人が「営業」と聞くと、どんなイメージを抱くでしょうか。おそらく、「ノルマ」「押し売り」「体育会系」といった、少しネガティブな言葉が思い浮かぶかもしれません。私もそうでした。
「売上」や「数字」だけがやりがい、という誤解
営業と切っても切り離せないのが「営業ノルマ」です。 会社が成長するために目標は必要ですが、これが過度なプレッシャーとしてのしかかります。
私も、月末の営業会議が恐怖でしかありませんでした。 壁に張り出された達成率グラフの前で、チーム長から「やる気あるのか?」「どうするんだ?」と詰められる。 そんな時、営業のやりがいとは、ただこの苦しい状況から解放される「目標達成の瞬間」だけなのだと思い込んでいました。
しかし、それは営業のやりがいの、ほんの一側面に過ぎません。
「結果がすべて」という評価軸は、プロセスを無視し、時として人格まで否定されているような感覚に陥らせます。 本当のやりがいは、もっと奥深い場所に隠されています。
営業は「商品を売る」仕事、という誤解
「この商品をどうやって売るか」 「どうすればお客様は買ってくれるのか」
売れない時期の私は、常にこればかりを考えていました。必死に商品のメリットを並べ立て、強引にクロージングをかけようとしては、お客様に引かれてしまう。 まさに悪循環でした。
私が考える営業の本質は、「会社とお客様をつなぐ懸け橋となり、課題や悩みを解決する価値を提供すること」。商品を売るのは、あくまでそのための「手段」であって、「目的」ではありません。お客様に価値を提供し、その対価として「売上」と、そして「感謝」をいただく。これこそが、数字の先にある、営業職の本当のやりがいなのです。
私の人生を変えた、営業で身につく「3つの最強スキル」とリアルな体験談
営業は「誰でもできる仕事」と誤解されがちですが、成果を出し続けるのは簡単ではありません。しかし、その厳しい環境だからこそ、他では決して手に入らない、あなたのキャリアを一生支える「最強のスキル」が身につくのです。 ここからは、私がドン底の経験を通じて、これらのスキルをどうやって身につけ、やりがいを見出していったのか、具体的なエピソードと共にご紹介します。
1. コミュニケーション力 ─「売る」のをやめた時、本当の関係が始まった
多くの人が、コミュニケーション力とは「話が上手いこと」だと考えています。しかし、営業で求められる本質は全く逆。それは、「深く聴く力」です。
【私の失敗談:良かれと思って喋りすぎていた、あの頃】 スランプに陥っていた頃の私は、お客様との会話がいつもぎこちなく、焦りからか早口になり、笑顔も引きつっていました。 沈黙が怖くて、とにかく商品のスペックやメリットを一方的に話し続けていました。お客様のためを思っての情報提供のつもりでしたが、商談の雰囲気はどんどん悪くなるばかりでした。
【転機となった筒井さんの一言】 そんな私を見かねて、筒井さんはこう言いました。
「美咲さん、売るのをやめよう。まずお客様の声を聴いてみよう。お客様がなぜ今、契約しないのか。その本当の理由を知らないでしょ。知ったかぶりでしゃべらないこと。まずは目の前のお客様の、一番の専門家になること。そのためには、聴くしかない」
衝撃でした。私はお客様を理解しようとせず、自分の都合ばかりを押し付けていたのです。
【実践したこと:会話の主導権を手放す勇気】 その日から、私は商談のスタイルを180度変えました。提案資料を話す時間を3分の1に減らし、残りの時間を全てお客様への質問とヒアリングに充てたのです。
あるお客様に「率直にお伺いしたいのですが、今回のご提案で、一番導入を迷われている点はどこでしょうか?」と勇気を出して聞いた時のこと。返ってきた答えは、意外なものでした。
「美咲さんの提案は素晴らしいと思っているんです。ただ、うちの会社は稟議の決裁にどうしても1ヶ月かかる。それだけなんです」
私は勝手に、提案内容に不満があって沈黙しているのだと思い込んでいました。 この経験から、**「お客様の沈黙は、拒否ではなく、情報不足や内部事情のサインであることの方が多い」**という、極めて重要な学びを得たのです。
【やりがいを感じた瞬間】 ただ聴くことに集中し、お客様の言葉を「〇〇ということですね」と要約して返す。 相槌のタイミングや声色を意識する。 たったそれだけのことで、お客様がどんどん心を開き、本音を話してくれるようになりました。そして、ある商談の最後にこう言われたのです。
「美咲さんほど、うちの会社のことを真剣に考えてくれる人はいなかったよ。あなたに任せたい」
商品を売れた喜びよりも、一人の人間として信頼された喜びの方が、何倍も大きいことを知った瞬間でした。これは、どんな職種にも通じる、一生モノの財産です。
【サイト内リンク:あわせて読みたい】 テレアポは、この「聴く力」を鍛える最高のトレーニングです。電話が怖くて手が震えていた私が、どうやってアポイントを量産できるようになったのか、その全技術を以下の記事で公開しています。
👉【保存版】テレアポ完全ガイド|未経験で泣いていた私が成果を出した全技術
2. 課題発見力 ─ お客様自身も気づいていない「本当の悩み」を見つけ出す
営業にとって「課題解決力」以上に重要なのが、「課題発見力」です。多くのお客様は、ご自身の課題を正しく言語化できていません。 表面的な悩みの裏に隠された、本質的な課題を発見すること。これこそがトップ営業の武器であり、最大のやりがいです。
【私の失敗談:商品のことしか見えていなかった、視野の狭さ】 ある中小企業の社長に、業務効率化システムを提案した時のことです。いつものように商品のスペックや導入事例ばかりを熱心に話していたら、「美咲さん、もういいよ」と話を遮られてしまいました。 「ああ、またダメだった…」と落ち込んだ私に、社長はこう続けたのです。
「君が売りたいのはわかった。でも俺が知りたいのは、これを導入したら、うちの社員の残業がどれだけ減って、みんなが早く家に帰れるようになるのかってことだよ」
頭をガツンと殴られたような衝撃でした。 私はシステムという「モノ」を売っていただけで、社長の「社員を幸せにしたい」という「想い」や「未来」を全く見ていなかったのです。
【実践したこと:「5回のなぜ?」質問術】 そこから私は、筒井さんに教わった「5回のなぜ?」質問術を徹底するようになりました。
顧客:「売上が伸び悩んでいるんです」
私:「なぜ、売上が伸び悩んでいるとお考えですか?」
顧客:「新規顧客が獲得できていないからだね」
私:「なぜ、新規顧客が獲得できないのでしょう?」
顧客:「うーん、うちの会社の知名度がないからかな…」
このように「なぜ?」を繰り返すことで、表面的な悩みから本質的な課題(この場合は知名度の問題)にたどり着くことができます。
【やりがいを感じた瞬間】 この質問術を実践するようになってから、お客様の反応が劇的に変わりました。最初は「営業担当者」として見られていた私が、次第に「うちの会社のことを、自分たち以上に考えてくれるビジネスパートナー」として認識されるようになったのです。
ある時、お客様から「美咲さん、実は来期の事業計画のことで相談があるんだけど…」と、商品とは全く関係のない経営の相談を受けたことがありました。その時、私はただの物売りではなく、本当の意味でお客様の未来に貢献できているのだと実感し、心の底からやりがいを感じました。
【サイト内リンク:あわせて読みたい】 この「課題発見」を、より高度なレベルで体系化したのが、筒井さんが提唱する**「GAPSSモデル」**です。お客様自身も気づいていない課題を特定し、共に解決策を創り出す戦略的対話に興味がある方は、ぜひご覧ください。
👉【SPIN話法の上位互換】トップセールスの「ヒアリング」を完全再現するGAPSSモデルとは?
3. 課題解決力 ─ お客様をゴールに導く、プロジェクトマネージャーになる
課題を発見できても、それを放置しては意味がありません。営業は「見つけた課題をどう解決するか」を具体的に提案し、実行に移す力が必要です。
【私の失敗談:完璧主義が招いた、行動停止】 真面目な人ほど「完璧な提案をしなければ」と気負い、準備に時間をかけすぎて行動できなくなります。 私もそうでした。100点満点の提案資料を作ることに固執し、結局お客様に会うタイミングを逃してしまう。そんな本末転倒な失敗を繰り返していました。
【転機となった筒井さんのアドバイス】 そんな私に、筒井さんはいつもこう言っていました。
「営業に100点の正解はない。あるのは“より確度の高い仮説”だけ。失敗を恐れずに。失敗は次の成功のための貴重なデータになる。大事なのは、PDCAサイクルを高速で回し、改善のスピードを上げること」
【実践したこと:60点の仮説検証を繰り返す】 私は完璧主義を捨て、**PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)**を高速で回すことを意識しました。
- Plan(計画): 「今日はこの業界に、この切り口でアプローチしてみよう」という60点の仮説を立てる。
- Do(実行): とにかく5件だけ試してみる。
- Check(評価): どの言葉が響いたか、事実だけを記録する。
- Action(改善): 評価を基に、トークを少し修正して次の5件に臨む。
この「失敗=データ収集」というマインドセットが、私を行動的にしてくれました。
【やりがいを感じた瞬間】 この仮説検証を繰り返すうちに、課題解決の引き出しがどんどん増えていきました。そして、困難な案件をお客様や社内のメンバーと協力して乗り越え、無事に納品が完了した時、お客様から「ありがとう、美咲さんのおかげだよ」と感謝の言葉をいただきました。
自社の商品というリソースを使い、周りを巻き込み、予算やスケジュールの制約の中で、お客様をゴールに導く。 この経験は、
プロジェクトマネジメント能力そのものであり、私がコンサルタントとして独立する上での大きな自信になりました。 努力が成果に直結し、お客様からの「ありがとう」という言葉で報われる。これこそが、営業の最大のやりがいだと感じています。
【サイト内リンク:あわせて読みたい】 行動量を成果に繋げるためには、正しいマインドセットが不可欠です。筒井さんが語る「量質転化の法則」は、全ての新人営業にとってのバイブルです。
👉【才能は不要】売れない新人営業は「量質転化の法則」を知らないだけ
まとめ:営業の経験は、あなたの人生の可能性を必ず広げる
営業は確かにつらく、厳しい世界です。数字に追われ、断られ、心が折れそうになることも一度や二度ではないでしょう。
でも、その泥臭い経験の中で身につけた
コミュニケーション力、課題発見力、そして課題解決力は、どんな会社に行っても、どんな仕事に就いても、あなたを支え続ける揺るぎない「土台」になります。 これらの力は、あなたのキャリアアップに直結し、人生そのものを豊かにする基盤となるのです。
新人の頃、「営業なんて辞めたい」と毎晩泣いていた私ですが、今なら胸を張って言えます。
営業ほど努力が成果に直結し、自分を成長させ、人生の可能性を広げてくれる仕事はない、と。
もしあなたが今、暗いトンネルの中にいるのなら、どうか一人で抱え込まないでください。 このサイトには、かつての私と同じように悩み、乗り越えてきた仲間(美咲)と、その道を照らす確かな知識を持つ指導者(筒井)がいます。
この記事が、あなたが「営業を続ける意味」を見つけ、新しい一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

元営業ウーマン。現在28歳。
新人時代には数字に追われて悩み、営業を辞めたいと思った経験もあるが、学びを通じて成果を伸ばし、営業の面白さに気づいた。
今は「営業をもっと楽しく、長く続けられる仕事に」という想いから、読者に寄り添った記事を執筆。
本サイトでは、営業現場でのリアルな悩みや体験談を交えながら、共感型のコンテンツを発信している。